マラケシュの新しいイヴ・サンローラン美術館 ―「ピエール・ベルジェ」財団のコレクション

この秋、かつてのメゾンであり現在は「ピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団」の本部でもあるパリの建物に「イヴ・サンローラン美術館」がオープンするのに合わせて、2017年10月、新しい「イヴ・サンローラン美術館マラケシュ」が開館します。

 その名を冠するフランス人ファッションデザイナーの作品に捧げられたこの美術館には、「ピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団」の唯一無二のコレクションから重要な作品が収蔵されます。コレクションは、5,000点の衣服と15,000点のオートクチュールのアクセサリー、そして数万点のスケッチやさまざまな品々からなり、現在はすべてパリで保管されています。

年間約70万人が訪れるマラケシュの主要な観光名所、有名なマジョレル庭園に隣接するイヴ・サンローラン通りに位置するこの専用美術館は、4,000m²を超える広さを誇ります。そのうち約400m²が、イヴ・サンローランの作品を紹介する常設展示スペースです。130席のオーディトリアム、書店、テラス付きのカフェレストラン、5,000冊の蔵書を収めた研究図書館も備えています。

テラコッタ、コンクリート、そしてモロッコの石の破片を混ぜた土色のテラゾーで建てられた建物は、周囲の環境と見事に調和しています。故デザイナーの作品のアーカイブ化に10年以上取り組んできた「ピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団」によって、きわめて精密な織物の保存方法が導入されています。

予防保存の専門家との協力により、マラケシュの美術館には温度・湿度管理を備えた空調システムが導入されます。展示スペースに並ぶコレクションのクチュールドレスであれ、地下のアーカイブにある稀覯本であれ、すべての品が完璧な保存状態に保たれます。